「外壁塗装をしたばかりなのに雨漏りが…」そんな声をよく耳にします。せっかくお金と時間をかけて行った塗装工事で、雨漏りというトラブルが起きてしまうのは残念ですよね。
この記事では、外壁塗装後に雨漏りが起こる原因や、実際に雨漏りが発生した場合の対応方法、さらには信頼できる業者の選び方までを、わかりやすく解説します。
これから外壁塗装を予定している方、またはすでに雨漏りが発生してお困りの方にとって、必ず役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
外壁塗装後に雨漏りが起きるのはなぜ？よくある原因を解説
外壁塗装の直後に雨漏りが起きるのには、いくつかの共通した原因があります。以下では、代表的な5つの理由を解説します。
コーキング処理の不備があるから
外壁材の継ぎ目や窓の周囲には「コーキング（シーリング）」というゴムのような防水材が使われています。これが適切に打ち直されていなかったり、劣化しているにも関わらず放置された場合、そこから雨水が侵入することがあります。
特に築10年以上の住宅では、コーキングの劣化が原因で雨漏りするケースが多く報告されています。
外壁塗装の際は、コーキングの打ち替えや増し打ちを確実に行うことが重要です。
未経験の業者や手抜き工事を行う業者では、この部分の処理が甘くなることがあります。
塗装作業中に外壁や屋根の隙間をふさいでしまったから
雨水の排出経路（逃げ道）を塗料でふさいでしまうと、逆に雨漏りの原因になります。たとえば、屋根の重なり部分や換気口の周辺などに塗料が入り込み、水の流れを妨げると、建物内部に水が入り込む可能性があります。
「塗りすぎ」「塗り方の工夫不足」がこのようなトラブルを招く原因になります。
正しい施工では、排水経路をふさがないようにマスキングなどで配慮が必要です。
塗料は見た目の美しさだけでなく、機能面も重要なので注意が必要です。
ひび割れや劣化部分を修復せずに塗装したから
下地（外壁や屋根）が劣化している状態でそのまま塗装すると、塗料が定着せず、水が入り込みやすくなります。特にモルタル壁やサイディング壁は、経年劣化によるクラック（ひび割れ）が出やすいです。
ひび割れの上から塗装しても、根本的な解決にはなりません。
塗装前の下地処理が十分に行われているかは、非常に大事なポイントです。
見積もり時に「ひび割れ補修」が含まれているかどうか確認しましょう。
施工後すぐに雨が降ったから
塗装後すぐの雨は、塗膜が完全に乾燥していない状態なので、大きなリスクになります。塗料が雨により流れ落ちたり、防水機能が不完全なままで固まってしまうこともあります。
特に湿度の高い梅雨時や、夕立の多い夏場は注意が必要です。
施工業者には、天候を見極めて工期を調整してもらうことが大切です。
万が一、雨が降った際は、再塗装や補修が必要になることもあります。
屋根との取り合い部分に問題があるから
屋根と外壁が接する「取り合い部分」は、雨水が集中しやすい構造になっており、特にトラブルが起こりやすい箇所です。ここに隙間があったり、処理が甘いと雨水が侵入しやすくなります。
特に築年数が古い家や複雑な屋根構造の家は、この部分の処理が重要になります。
屋根塗装を同時に行う場合は、外壁との取り合いも必ずチェックしましょう。
見た目ではわかりにくいため、プロの点検が必要です。
外壁塗装後に雨漏りが発生するケースと注意すべきサイン
次に、実際に雨漏りが発生した際によく見られる症状と、早期発見のためのサインを紹介します。
窓枠まわりやサッシから水がしみ出す
塗装後に窓まわりからポタポタと水がしみ出してくる場合、コーキング不良や水の排出口の閉塞が疑われます。
窓枠のパッキンも劣化していることがあるので、合わせて確認する必要があります。
特に風の強い雨の日に症状が出る場合は、外壁側からの水の侵入が考えられます。
早期対応すれば、内部のカビや腐食を防げます。
室内の壁紙にシミや剥がれが見える
室内のクロスに黄ばみやシミが出てきたら、内部に水が染み込んでいる証拠です。
進行が進むと、クロスが剥がれたり、カビが発生することもあります。
「なんとなく湿っている気がする」程度でも、プロに点検を依頼しましょう。
被害が広がる前に対処することが重要です。
天井からポタポタ音がする
特に静かな夜間に「ポタッ、ポタッ」と音が聞こえる場合、すでに雨水が天井裏まで侵入している可能性があります。
音がするだけで水が落ちてこないケースでも、早急に確認が必要です。
放置すると天井材が腐って落下する危険もあります。
早めの写真撮影と業者への相談がカギになります。
塗装から1週間以内に雨が続いた場合
塗装直後は、まだ塗料が完全に乾いていない状態です。そのため、連日の雨は塗膜に悪影響を与え、機能を果たせなくなることがあります。
塗装完了後は、最低でも2〜3日は雨を避けるのが理想です。
梅雨時期や台風シーズンは施工時期の再検討も必要です。
塗装業者の説明をよく聞き、工事のタイミングを調整しましょう。
強風を伴う雨の日にだけ雨漏りが発生する
普段は問題なくても、風を伴った雨が外壁の隙間に吹き込むことで、雨漏りが発生することがあります。
このようなケースでは、通常の防水対策だけでは不十分な場合もあります。
建物の構造的な弱点がある可能性があるため、根本的な点検と修繕が必要です。
定期的なメンテナンスで、トラブルを未然に防ぎましょう。
外壁塗装後に雨漏りが出たときの正しい対処法とは？
外壁塗装後に雨漏りが発生した場合、焦らず冷静に対応することが大切です。以下のステップで行動することで、被害を最小限に抑えることができます。
まずは施工業者に連絡する
最初にやるべきことは、塗装を行った施工業者へ連絡を入れることです。どんなに些細な水漏れでも、施工直後であれば保証の対象となる可能性が高いため、自己判断で放置しないようにしましょう。
契約時に保証の有無や期間を確認しておくと、トラブル時にも安心です。
連絡する際は、雨漏りが発生した日、時間、場所をメモに取って伝えるとスムーズです。
また、口頭だけでなくメールやLINEなどでも記録を残すことをおすすめします。
被害状況の写真を撮っておく
室内のシミや漏水の様子、外壁の変色などが確認できる場合は、スマホで写真を撮っておきましょう。
また、天井裏や窓まわりなど、可能な範囲で複数の角度から記録するのが理想的です。
これにより、業者に現場の状況を正確に伝えることができますし、火災保険の申請時にも役立ちます。
雨が止んだあとでも、乾ききってしまう前に記録を残すことが大切です。
応急処置でタオルやバケツで被害を抑える
天井から水が落ちてくる場合は、タオルを敷いたりバケツを設置することで床材や家具を守れます。
また、電化製品の近くに水が落ちないように注意してください。感電や故障の原因になります。
一時的に電源を切るなど、安全面にも配慮しましょう。
応急処置後は、なるべく早めに専門業者に来てもらい、原因を特定してもらいましょう。
無理に自分で直そうとしない
外壁や屋根の修理を素人が行うのは非常に危険です。間違った処理をしてしまうと、かえって被害が広がる可能性もあります。
また、勝手にいじることで保証対象外になるケースもあるので要注意です。
脚立を使って高所作業をするのも危険なので、プロに任せるのがベストです。
仮に自分で何かしたい場合も、事前に業者に相談しましょう。
火災保険の対象か確認する
実は、雨漏りの修理費用が火災保険でカバーされることがあります。特に「風災」「雪災」「水害」などが原因であれば、保険の適用対象になる場合があります。
施工不良ではなく自然災害が原因と判断されれば、保険金で修理が可能です。
保険会社への連絡時には、被害状況の写真や業者の見積書などが必要になります。
日頃から契約内容を確認しておくことも大切です。
外壁塗装後に雨漏りが出た場合の業者への連絡方法とポイント
適切な対応をしてもらうためには、業者への正確な伝え方と証拠の保全が重要です。以下のポイントを押さえておきましょう。
施工時の契約書・保証書を手元に用意する
業者に連絡する際は、契約書や保証書を確認しながら対応しましょう。工事内容や保証期間、保証対象の範囲が記載されています。
万が一、口頭で「保証する」と言われていた場合も、書面がなければ効力が弱くなる可能性があります。
書類が見つからない場合は、業者に再発行してもらえるか聞いてみましょう。
保証の有無で対応内容が大きく変わるため、重要なステップです。
電話とメールで連絡して証拠を残す
口頭だけでなく、メールやLINEでのやり取りを残すようにしましょう。トラブルが起きた際の証拠になります。
具体的なやり取りや約束内容、訪問予定なども記録として残すことで、後の交渉がスムーズになります。
記録があることで、万が一業者が対応を怠った場合に第三者に相談しやすくなります。
できれば連絡した日時もメモしておきましょう。
どのタイミングで雨漏りしたかを詳細に伝える
雨漏りが起きたのは、塗装の何日後か、どのくらいの雨量だったのかなど、できるだけ詳しく伝えましょう。
情報が正確であればあるほど、原因究明と修理が早く進みます。
「いつから」「どこで」「どのように」水が出たかを記録しておくことをおすすめします。
写真や動画があれば、さらに説得力が増します。
第三者機関（住宅リフォーム・紛争処理支援センター）への相談も検討する
業者の対応に納得できない場合は、公的な相談機関に連絡することも検討しましょう。
「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」は、リフォームトラブルの無料相談を受け付けています。
場合によっては、弁護士や建築士と連携して、解決に導いてくれることもあります。
相談は電話やWebフォームで受け付けています。
外壁塗装後に雨漏りを防ぐための事前チェックとメンテナンス
雨漏りは施工後に慌てて対応するよりも、事前に防ぐほうがずっと簡単です。以下のチェックポイントを押さえておきましょう。
事前に外壁・屋根のひび割れを補修しておく
外壁や屋根にひびが入っていると、そこから水が侵入する恐れがあります。塗装前にしっかり補修しておくことが基本です。
特にモルタルやコンクリート壁は経年でクラックが発生しやすいので注意しましょう。
補修材で埋めるだけでなく、再発防止の処置も必要です。
補修費は数千円〜数万円程度なので、塗装費用と一緒に見積もってもらいましょう。
信頼できる業者に無料点検してもらう
施工前の現地調査は無料で行ってくれる業者がほとんどです。この際に、外壁・屋根・雨どいなどを丁寧にチェックしてくれる業者を選びましょう。
点検内容が「見て終わり」ではなく、写真付きで報告してくれるかどうかが信頼の分かれ目です。
複数の業者に相見積もりをとることも、失敗を防ぐポイントです。
地元での施工実績や口コミも確認しましょう。
足場設置前に雨どいや換気口もチェックする
足場が組まれる前に、雨どいや換気口、通気口の状態も確認しておきましょう。これらが詰まっていると、雨水の排水がうまくいかず雨漏りの原因になることがあります。
見落とされやすい部分ですが、点検と掃除をセットでお願いするのがおすすめです。
塗装とあわせてメンテナンスをすることで、住まいの寿命が延びます。
小さな手間が、大きなトラブル防止につながります。
施工中に進捗状況の写真を残してもらう
塗装中の工程が正しく行われているかは、素人には判断が難しいものです。信頼できる業者は、工程ごとの写真を記録し、完了後に報告書として提出してくれるところが多いです。
こうした対応がある業者は、責任感が強く、後々のトラブルにも真摯に対応してくれます。
報告書は保険申請や次回リフォーム時にも活用できます。
写真はデータでもらっておくと便利です。
定期的な目視点検を習慣にする
施工後も年に1〜2回は、外壁や屋根の状態を目視で点検しましょう。小さな変化に早く気づくことで、雨漏りを未然に防ぐことができます。
特に台風や大雨の後は、念入りにチェックするとよいです。
外壁の色あせやひび割れ、コーキングの隙間が見つかったら早めに対処しましょう。
自分で見てわからない場合は、業者の無料点検を依頼しましょう。
外壁塗装後に雨漏りが心配な人が選ぶべき信頼できる業者の特徴
外壁塗装後に雨漏りを防ぐためには、業者選びが何よりも重要です。ここでは、安心して任せられる業者の特徴を紹介します。
施工実績が豊富でGoogle口コミ評価が高い
地域での施工実績が多く、Googleマップや比較サイトでの評価が高い業者は、信頼性が高いと言えます。
実際のお客様の声は非常に参考になります。星の数だけでなく、具体的なレビュー内容もチェックしましょう。
悪い評価がある場合も、その返信対応から誠実さが見えることがあります。
業者のホームページに施工事例が多数掲載されているかも確認しましょう。
事前調査で屋根裏まで点検してくれる
優良業者は、外壁や屋根だけでなく、屋根裏や天井裏など見えにくい場所まで丁寧にチェックしてくれます。
単なる目視ではなく、赤外線カメラやドローンなど最新の機材を使う業者も増えています。
細部まで丁寧に調査してくれる業者は、施工後のトラブルも少ないです。
調査報告を写真付きで提出してくれるかも重要な判断材料になります。
施工中の写真を報告書で共有してくれる
信頼できる業者は、施工の進捗を写真や報告書でこまめに報告してくれます。
これにより、手抜きや施工ミスの予防にもつながります。
報告書があれば、第三者に相談する際にも証拠として活用できます。
「どこを、いつ、どうやって施工したか」が可視化されていると、安心感があります。
JIOやリフォーム瑕疵保険に加入している
万が一業者が倒産した場合でも、リフォーム瑕疵（かし）保険に加入していれば第三者機関が対応してくれます。
JIO（日本住宅保証検査機構）などの認定保険に加入している業者を選ぶと安心です。
この保険が適用されるには、保険会社による事前の現場検査を受けていることが条件です。
契約前に、加入の有無を確認しておきましょう。
アフターサポートの体制がしっかりしている
施工後に不具合が起きた場合の対応スピードや、定期点検の実施体制が整っているかどうかも重要です。
しっかりとしたアフターサポートがある業者は、施工後も長く安心して付き合うことができます。
「3ヶ月後点検」「1年点検」など、定期的な訪問サービスがあるとより安心です。
契約前にアフターサービスの内容を確認し、書面でもらっておくと良いでしょう。
まとめ｜外壁塗装後に雨漏りが起きたときの原因と対処法
外壁塗装後の雨漏りは、コーキングの不備や下地処理不足、排水経路の塞ぎなど、複数の原因によって引き起こされます。施工直後の雨や屋根との取り合い部分なども注意が必要です。
万が一雨漏りが発生しても、適切な対処をすれば被害は最小限に抑えられます。
施工業者への早めの連絡、被害の記録、応急処置、そして必要であれば火災保険の活用も視野に入れましょう。
何より大切なのは、信頼できる業者を選ぶことです。過去の実績や口コミ、保証体制、アフターサポートなどを比較して選びましょう。
この記事を参考に、あなたの大切な住まいをしっかり守るための第一歩を踏み出してください。
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今回は、外壁塗装後に雨漏りが起きたときの原因と対処法についてご紹介しました。
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