家の基礎とシロアリ対策の関係|見落とされがちな重要ポイントを解説

家を長持ちさせるために欠かせない「シロアリ対策」。その中でも特に重要なのが、実は「家の基礎」との関係です。

シロアリは床下など目に見えにくい場所から侵入するため、基礎の構造や状態が被害の有無に大きく関係します。

この記事では、なぜ基礎がシロアリ対策にとって重要なのか、基礎の種類や築年数ごとの注意点、自分でできる点検・対策法、そしてプロに依頼すべきポイントまでをわかりやすく解説します。

これから家を建てる方も、今住んでいる家を守りたい方も必見の内容です。

 

なぜ家の基礎がシロアリ対策で重要なのか?

シロアリ被害は家の耐久性に直結します。特に、基礎部分からの侵入が多いため、基礎の設計や状態が防止のカギを握ります。

 

シロアリは地面に近い場所から侵入するから

シロアリは土の中に生息しており、地面に近い部分から家の中へ侵入します。

床下など、人の目が届きにくい場所を通って、木材部分にたどり着きます。

そのため、基礎の構造がしっかりしていないと、シロアリの侵入口になりやすいのです。

コンクリートのひび割れや、隙間があると要注意です。

 

木材部分が基礎と接していると被害が広がりやすいから

昔ながらの住宅では、木材が地面や基礎と直接接していることがあります。

このような構造ではシロアリが木材に直接アクセスでき、被害が急速に広がる可能性があります。

特に土台や大引きが湿気にさらされやすいと、被害のリスクが上がります。

現代では基礎パッキンなどを使用して通気性を確保し、木部を持ち上げる設計が推奨されています。

 

基礎の構造次第で湿気がたまりやすくなるから

シロアリは湿気を好む害虫です。床下に湿気がたまると、シロアリの好環境になってしまいます。

基礎の形や通気口の配置によって、湿気のたまりやすさが変わります。

通気性の悪い構造や、通気口がふさがれている家では、湿気がこもりやすくなります。

湿気対策と同時に、シロアリ対策も検討する必要があります。

 

見えない部分にシロアリが潜みやすいから

基礎の裏側や床下の奥など、普段目にしない部分にこそ、シロアリが潜んでいることがあります。

見た目はきれいでも、中が空洞化していたというケースも少なくありません。

基礎の点検を怠ると、気づかないうちに柱や梁にまで被害が及ぶことがあります。

そのため、見えない部分の点検や防蟻処理がとても重要なのです。

 

シロアリ対策の基本と家の基礎との関係

シロアリ対策の基本は、湿気を防ぎ、シロアリが入り込みにくい環境をつくること。これを実現するには、家の基礎設計が非常に大きな役割を担っています。

 

基礎まわりの通気性をよくするのが基本

床下に湿気がこもると、シロアリにとって理想的な環境になります。

通気口や基礎パッキンを活用し、空気の流れを確保することが大切です。

床下換気扇を設置することで、さらに効果を高めることもできます。

新築だけでなく、リフォームでも通気性の改善は可能です。

 

防蟻処理は基礎周辺から行うのが効果的

シロアリは地面から侵入するため、防蟻処理は基礎周辺を中心に行います。

土壌処理、防蟻剤の塗布、物理的な障壁の設置などが一般的です。

処理の範囲が狭すぎると、逆にシロアリの侵入ルートを残してしまうことになります。

専門業者に依頼する際は、基礎全体をカバーする処理をお願いしましょう。

 

基礎の高さがシロアリ対策に直結する

基礎が低いと、床下の通気性が悪くなり、点検も困難になります。

最低でも地面から1ⅿ以上の高さを確保するのが理想とされています。

高い基礎は点検やメンテナンスがしやすく、長期的に安心です。

既存住宅でも、リフォームで改善できる場合があります。

 

コンクリート基礎でも油断できない

「コンクリートだから安心」と思っていませんか?

実は、コンクリートにもひび割れや隙間が生じることがあり、そこからシロアリが侵入するケースがあります。

また、基礎と木部の接合部がしっかり密閉されていないと、侵入リスクは高まります。

点検の際は、表面だけでなく、内部の構造にも注意が必要です。

 

家の基礎の種類別に見るシロアリ対策の違い

家の基礎にはいくつか種類があり、それぞれに応じたシロアリ対策が必要です。自分の家の基礎構造を理解し、それに合わせた対策を講じることが重要です。

 

ベタ基礎はシロアリ対策に有利とされている

ベタ基礎は、基礎全体が鉄筋コンクリートで覆われている構造です。

シロアリが地面から侵入するルートを断ちやすいため、防蟻性に優れています。

湿気も抑えやすく、安定した構造を実現できます。

ただし、ひび割れなどがあると、逆に侵入口になってしまうこともあるため、定期的な点検が必要です。

 

布基礎はシロアリ侵入のリスクが高い

布基礎は、家の周囲や間仕切りに沿ってコンクリートを打つ構造で、土の部分が床下に多く残る特徴があります。

この構造では、シロアリが地面から直接木材へ到達しやすく、侵入のリスクが高くなります。

防蟻処理をしっかり施すことと、床下の通気性を確保する工夫が求められます。

また、布基礎では湿気がこもりやすいため、定期的な点検と床下換気の見直しも重要です。

 

独立基礎は湿気とすき間に注意が必要

独立基礎は、建物の柱の下だけに基礎を設けるタイプで、古民家などに見られます。

このタイプは地面の露出が多く、湿気がたまりやすく、シロアリにとって好環境になりがちです。

すき間が多く空気の流れが良いように思えますが、実は湿気が抜けきらず、逆効果になることもあります。

断熱や防湿シートの追加、床下の簡易施工など、改善策を講じることが必要です。

 

基礎断熱工法は内断熱か外断熱かで対策が変わる

最近の住宅では、断熱性能を高めるために「基礎断熱工法」を採用することがあります。

この工法では、断熱材で基礎を覆うため、シロアリが断熱材の裏を通って侵入するケースもあります。

特に外断熱の場合、断熱材の材質や取り付け方によって、シロアリ対策の効果が大きく変わります。

防蟻性能付きの断熱材を使う、物理的な障壁を設けるなどの対策が必要です。

 

築年数ごとのシロアリ対策と基礎のチェックポイント

家の築年数に応じて、必要なシロアリ対策も変わってきます。それぞれの時期でどこを見ればいいか、何をすればいいかを押さえておきましょう。

 

築10年以内は防蟻処理の保証期間を確認する

新築住宅では、防蟻処理が施されていることが多く、その保証期間は5年〜10年程度です。

保証期間内に定期点検を受けることで、万一の被害も保証対象になります。

床下に入らなくても、保証書や施工報告書で処理範囲や工法を確認しましょう。

保証が切れるタイミングで再処理を検討するのがおすすめです。

 

築10〜20年は再処理と基礎の点検が重要

築10年を過ぎると、防蟻処理の効果が薄れ、再処理の必要が出てきます。

特に、床下や基礎のひび割れ、湿気の状況を確認することが大切です。

この時期に点検を怠ると、気づかないうちに被害が進行してしまうリスクがあります。

可能であれば専門業者に依頼して、詳細な点検を行いましょう。

 

築20年以上は基礎の劣化と水回りの周辺を重点チェック

築20年を超えると、基礎のコンクリートに劣化やクラック(ひび割れ)が生じる可能性が高まります。

また、水回りの配管から湿気が発生し、シロアリが好む環境を作りやすくなります。

風呂やキッチン周辺の床下は特に注意が必要です。

定期的な基礎の補修や、防蟻処理の見直しが求められます。

 

古民家や昭和築は床下構造を重点的に確認する

古い住宅は木造部分が多く、基礎も布基礎や独立基礎が多用されています。

また、シロアリが発生しやすい環境が整っていることが多いため、念入りな点検が欠かせません。

床下の高さが狭く、人が入りにくい場合は、ファイバースコープなどを使った点検が有効です。

基礎の補強や床下換気の改善など、段階的な対策も検討しましょう。

 

自分でできるシロアリ対策と基礎まわりの点検方法

日常生活の中でも、シロアリ対策はある程度自分で行えます。定期的な点検と簡単な防蟻対策を習慣にすることで、被害の予防につながります。

 

基礎周辺の通風口をふさがないようにする

基礎にある通風口は、床下の湿気を逃がすためにとても大切です。

植木鉢や物置、自転車などを通風口の前に置いてしまうと、通気が遮られてしまいます。

また、ネットや格子でふさいでしまうと、湿気がこもるだけでなくシロアリの発生リスクも高くなります。

通風口の周囲は常に風通しをよく保つよう心がけましょう。

 

基礎や床下の湿気対策を行う

床下の湿気がシロアリの最大の敵です。自分でできる湿気対策としては、防湿シートの設置や、除湿剤の活用があります。

湿度が高い地域では、除湿器や換気扇を導入するのも効果的です。

雨の日の後や梅雨時期は特に注意して、湿気のたまりやすい場所を確認しておきましょう。

湿度計を設置して管理するのもおすすめです。

 

木くずや不要な木材を基礎周辺に置かない

木材や段ボール、木くずなどを基礎の近くに置くと、シロアリの巣になってしまうことがあります。

庭に放置された木材から、床下に侵入されるケースは少なくありません。

不用になった木材は早めに処分し、基礎周辺は常にきれいに保つようにしましょう。

また、薪ストーブを使う家庭では、薪の保管場所にも注意が必要です。

 

市販の防蟻剤を使って定期的に処理する

最近では、DIYで使える防蟻剤も多く販売されています。

基礎のまわりや床下に散布することで、シロアリの侵入をある程度防ぐことができます。

ただし、使用する薬剤の種類や散布方法には注意が必要です。

説明書をよく読み、安全に使うようにしましょう。

 

プロに依頼するシロアリ対策と家の基礎の補強方法

シロアリ対策や基礎の補強は、自分でできる範囲を超えることもあります。そんなときは、プロに依頼することで確実で長持ちする対策が可能です。ここでは、業者に依頼する場合のポイントを紹介します。

 

専門業者の無料点検サービスを活用する

多くのシロアリ対策業者は、無料点検サービスを提供しています。

この無料点検では、床下や基礎の状態、防蟻処理の有無などを専門家が細かく確認してくれます。

見えない部分まで点検できるため、自分では気づけない初期の被害も発見できる可能性があります。

まずは複数社に見積もりを取り、比較検討するのが安心です。

 

5年ごとの防蟻処理で被害を予防できる

防蟻処理は、一度で永久に効果があるわけではありません。

多くの防蟻剤は5年程度の効果を想定しているため、5年おきの再処理が推奨されています。施工履歴や保証書を保管しておき、次のタイミングを見逃さないようにしましょう。

定期的な再処理によって、大きな被害を未然に防ぐことができます。

 

基礎補強には「基礎パッキン工法」などがある

基礎の通気性を確保しつつ、構造をしっかり保つ方法として「基礎パッキン工法」が注目されています。

この工法では、基礎と土台の間に樹脂製のパッキンを設置することで、通気性と防蟻性の両立を実現できます。

湿気がこもりにくくなり、シロアリのリスクが大幅に低下します。

リフォームの際に導入することで、古い家でも改善が可能です。

 

湿気対策には床下換気扇の設置も有効

床下の通気が不十分な場合、強制的に空気を循環させる「床下換気扇」が効果を発揮します。

これにより、湿度が下がり、シロアリが好む環境を遠ざけることができます。

設置費用は数万円〜十数万円程度で、比較的導入しやすい対策です。

換気扇の設置位置や台数は、家の構造によって異なるため、業者に相談するのが確実です。

 

防蟻塗材の利用

防蟻塗材の利用も、プロによるシロアリ対策のひとつです。微弾性、細かいひび割れに追従して中性化を抑止、防藻・防カビ性、透湿性に優れ、透湿性は、外装材内部の湿気を逃がすことで、塗膜の膨れや基材自体の劣化などを抑止し、下塗り・上塗りが不要なタイプの優れた防蟻塗材などがあります。

専門知識を持つ業者が建物の構造や被害状況に応じて適切に施工するため、高い効果が期待できます。

 

まとめ|家の基礎を守るためのシロアリ対策のポイント

家の基礎とシロアリ対策には深い関係があります。被害を未然に防ぐためには、基礎の構造や状態を理解し、それに応じた対策を講じることが欠かせません。

 

基礎の種類と状態に合った対策を取ること

ベタ基礎・布基礎・独立基礎・基礎断熱工法など、それぞれの構造に合わせた対策を講じることが重要です。

自宅の基礎タイプを理解し、必要な防蟻処理や通気改善を行いましょう。

構造に適した対策が被害の防止につながります。

定期的な点検も併せて行うとより効果的です。

 

自分でできることと業者に任せることを分ける

日常的にできる対策は多くありますが、限界もあります。

湿気対策や木材の管理は自分で行い、床下点検や防蟻処理は専門家に任せるのがベストです。

それぞれの役割を明確にし、無理せず対応することが大切です。

費用を抑えるためにも、まずは無料点検を活用しましょう。

 

定期的な点検と処理が被害を防ぐカギ

最も効果的なシロアリ対策は、「放置しないこと」です。

見た目ではわからない被害も多く、気づいたときには大きな修繕が必要になることもあります。5年に一度の防蟻処理と、年に一度の簡易点検を習慣化することで、大きな被害を未然に防ぐことができます。

家を守ることは、家族の安全を守ることにもつながります。

 

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